BAR Julepとバースデイ・ガール
先日、BAR Julepに行ってきた。私のHNがrumということもあり 笑、ずっと気になっていたラム酒専門のバー。池尻にある
メニューを見てもよく分からなかったので、オススメされたものを飲んでみた。一杯目はカイピリーニャ。以前飲んだものがあまり美味しくなかったため、それから飲まずにいたが、ちゃんとした作り方を知っている人のものは美味しい。バランスが良く、飲みやすいカクテルだと思う。お通しで出されたココナッツチップスが、お酒にもお店の雰囲気にもよく合う
二杯目はラム酒に洋ナシやバニラ、シナモンなどをつけたものをロックで。かなりスパイスが入っているので好みが分かれると思うが、個人的には好きだった。このお店では他にも一番人気のイチゴやバナナにはじまり、コーヒーや栗などもつけているそう
普段飲むときは食事と合わせるので、なかなか酒だけを飲むことはないのだが、今回は二軒目だったから飲むことに集中できた。そして行く先々で言われるが、若い女性が一人で飲むのはやはり珍しいようだ。今の若い世代は飲まなくなっていると言われる上に、私は若いどころかまだ学生だし 笑、何より一人だし。そりゃあそうだよね、本人はなんとも思っていないけれど
それでカウンターでグラスを傾けていたら、ふいに「バースデイ・ガール」を思い出した。中学3年の国語の教科書に載っていた、村上春樹さんの短編。初めて読んだとき不思議と印象に残り、それから何度も読み返したお話
二十歳の誕生日を迎えたとき、何か私の人生を変えるような不思議なことが起こるんじゃないかと漠然と思っていた。だが枯れ葉色のネクタイをしたおじさんは現れなかった。かわりに私が出会ったのは、一人の男の子だった
彼女の願いごとが叶ったのかどうかは分からない。それは時間がかかる願いごとのようだからだ。そしていつも思う。私があの場にいたとしたら、何を願っていたのだろう。私はまだ二十歳からさほど離れていない。けれど私の中で二十歳は、もうだいぶ昔のことのように思える。環境的にも内面的にも、本当に変わったからだ
あのころ思い描いていた大人に、少しは近づけているだろうか
いま思い描いているような大人に、私は将来なっているだろうか
わたしには人生というものがまだうまくつかめていないし、その仕組みがよくわからないのだ、ほんとうにね